【遊戯王】IGNITION ASSALT新規カード、《ライトニング・ストーム》収録!羽根箒とサンダーボルトを足して2で…割らない!?【カード考察】
IGNITION ASSALT収録の新カード《ライトニング・ストーム》がTwitterで公開されました。
このカードに関しては、僕があれこれ言うより先にテキストを読んでいただいた方が早いかもしれません……
1.基本情報
《ライトニング・ストーム》
【通常魔法】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分フィールドに表側表示のカードが存在しない場合、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊する。
●相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。
あの元禁止カードである《サンダー・ボルト》と《ハーピィの羽根帚》を使い分ける、超強力な効果を持ったカードです。
何より、制限カードである《サンダー・ボルト》《ハーピィの羽根帚》と違い、このカードは3枚積むことができます。
《ライトニング・ストーム》 ×3
《サンダー・ボルト》(制限)
《ハーピィの羽根帚》(制限)
なんと実質それぞれ4枚までデッキに入れているような状態です。
《サンダー・ボルト》は1999年(初の禁止・制限)の制限カード化以来、《ハーピィの羽根帚》は2000年4月の準制限カード化以来と、共に約20年ぶりにデッキに(実質)複数枚投入できることになります!
なりますが……
2.そんなに世の中甘くないよね
この《ライトニング・ストーム》、非常に重いデメリットが課せられています。
それは……
①:自分フィールドに表側表示のカードが存在しない場合、以下の効果から1つを選択して発動できる。
表側表示の「カード」。
モンスターだけでなく魔法罠ゾーンも含まれるため、昨今のフィールド魔法・永続罠が各カテゴリをサポートしているデッキでは、意外と条件を満たすことは難しいのではないでしょうか。
3.使えるデッキを考えよう!
「使う条件満たすのは難しいよね~」
で終わるのは何とも味気ないので、
「じゃあ、どういうデッキなら使えるの?」
を考えていきましょう!
候補① 【ゴーストリック】
裏側表示と言えば、真っ先に思いつくテーマ「ゴーストリック」。
《ゴーストリック・ランタン》《ゴーストリック・フロスト》《ゴーストリック・マリー》など、攻撃反応のゴーストリックは裏側特殊召喚。
アドバンテージ源となる《ゴーストリック・キョンシー》は自身効果で再セットできるため、発動条件が満たしやすいのでは……!?
……
「ゴーストリック」魔法罠に触り、《キョンシー》以外のアドバンテージ源になる《ゴーストリックの駄天使》。
「ゴーストリック」Xモンスターは全て、下級モンスターが持つ再セット効果を持っていません。
とはいえ、ATK 2000 と控えめなステータス。
相手モンスターへの自爆特攻をかければ、フィールドの表側表示カードは無くせるのでは…!?
《ゴーストリック・パレード》を始めとした各種フィールド魔法や、相手の攻撃妨害に使用できる永続罠《ゴーストリック・ロールシフト》など、このテーマは魔法罠ゾーンもフル活用していますね……
結論
「ゴーストリック」でも特筆して使いやすくは無さそう
候補② 【サブテラー】
ゴーストリックがダメならこっちは!?ということで、サイクル・リバーステーマと言えばお馴染みの【サブテラー】はどうでしょうか?
《サブテラーの決戦》や《サブテラーの継承》は発動後再セットされるため、ゴーストリックにおける《ロールシフト》のようなことはなく、《サブテラーの妖魔》は手札誘発かつ表側表示のサブテラーをセットする効果を持つため、相性は良さげです。
…
はい。
逆に言えば、《地中界シャンバラ》が破壊されて追い込まれた場合の保険として……
……流石に採用理由としては苦しいですね。
結論
「サブテラー」でもあまり使いやすくはなさそう
候補③ 【ティンダングル】
これだ!!!
「ゴーストリック」「サブテラー」と違い、カテゴリとしての動きを確保するためのフィールド魔法・永続魔法・永続罠を持っていません!!
戦線維持や能動的なリバース効果使用のために《サブテラーマリスの妖魔》《ヴァレルガード・ドラゴン》などのリンクモンスターを採用している場合が多いですが、リンクモンスターであれば出さなければ良い(極論)だけなので、フィールド・手札の状況を見て使い分けて行けるのではないでしょうか。
結論
プレイングが重要になるが、発動条件を満たせそう!
候補④ 【最上級スピリット】
候補①~③に比べていきなり怪しい香りがしてきましたね。
そうです。
完全に僕の趣味です。
《荒魂》《和魂》からハンドアドバンテージをコントロールする最上級スピリットの《八岐大蛇》《火之迦具土》を召喚していくデッキ。
このデッキの弱点は、非常にわかりやすくエンドフェイズに自分フィールドがガラ空きになること。スピリットの宿命ですね。
しかしこれは裏を返せば自分フィールドの表側表示モンスターが居なくなっているということ!
防御札は《速攻のかかし》《Emダメージ・ジャグラー》などの場に残らないカードを選択して相手のターンを耐えて、相手フィールドに《ライトニング・ストーム》を叩き込んでやりましょう!
《八岐大蛇》で防御札と《ライトニング・ストーム》を引き込むもよし、《火之迦具土》で相手の手札を奪うことで次ターンに自分がやられない可能性を高めるもよし、どちらのモンスターとも良相性です。
丁度《ラプテノスの超魔剣》でバトルフェイズに最上級スピリットを投げつけるのも面白そうだな、なんて考えてもいたので、着実に追い風が吹いていますね(?)
結論…?
最上級軸スピリットに組み合わせるのは”楽しそう”
4.ぶっちゃけ
ここまで書いといて、ではありますが…
結局、
「話題になるけど使わない・使われないタイプのカード」
って感じがしますね。
《サンダー・ボルト》《ハーピィの羽根帚》が強いのは、1枚でアドバンテージ差をひっくり返せるというスペック面もありますが、単純に状況を選ばずに使えるという面が大きいと思っています。
皆さんも、五分五分の状態からトップドローした《サンダー・ボルト》や《ハーピィの羽根帚》を叩きつけてそのままゲームが終わった、なんて経験がありませんか?
それに、モンスターを処理したいだけであれば《ブラック・ホール》は無制限です。
特に後攻1ターン目での返し札を想定するなら、《ブラック・ホール》も《ライトニング・ストーム》も破壊範囲はほぼ変わりません。個人的にはいつ引いてもいい前者が好みです。
魔法罠除去も、《ハーピィの羽根帚》1枚で足りなければ《ツイン・ツイスター》や《ギャラクシー・サイクロン》《コズミック・サイクロン》を積む方が確実ですよね……
確実に止める、という意味では《レッド・リブート》もあります。破壊された時に効果を発動する、墓地から除外して効果を発動する魔法罠が多い今だとこちらの方が安心感は高そうに感じます。
上で比較的使いやすいかも、と評した「ティンダングル」や「最上級軸スピリット」でも、プレイングや防御札の採用を歪めてまで使うか……?というと、若干怪しいところがありますね。
強いてこのカードならではのメリットを挙げるとすれば、1枚に2枚分の機能を有している点なので、デッキの枠が厳しい場合には優位に立つかもしれません。
5.終わりに
というわけで、《ライトニング・ストーム》への個人的見解は
「そんな強くねえな……」
というのを結論にしたいと思います。
最近の記事、批判で終わる結論が多いですね。
あくまで「自分が使うなら?」という目線で考えるとこうなっちゃうんですよね…
なので、視点の異なる読者の皆さんが考える運用は、僕がこの記事に書いたものとは全く違うと思っています。
前回の「メガリス」の記事にも「そこまでボロクソいうなら使ったらぁ!」というようなリアクションを頂きました。非常に嬉しいです。
《ライトニング・ストーム》も、賢い使い方・採用理由を皆さんで発見して僕に見せつけてください。パクります。皆さんで僕に遊戯王教えてください。
それでは。
質問・考察してほしいカード要望などはTwitterまで。