【遊戯王】デッキ紹介:コンセプト編 「名称ターン1の有無」に注目してカード効果を読もう!
城下町道場使用デッキ紹介 2デッキ目パート2!
前回はひたすら無限ループコンボの手順を書きましたが、今回はコンセプト紹介として、デッキ構築までの大まかな流れを追っていきます!
※この記事は下記リンクの前回記事の続きになっています。
詳細なコンボ内容は下記のブログ記事を参照ください。
- 1.コンセプト①:《神聖魔皇后セレーネ》がインチキすぎる…!
- 2.コンセプト②:《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》との出会い
- 3.コンセプト③:勝ち方が決まらない……!
- 4.コンセプト④:デッキの流れ決定!!!!!!
- 5.デッキレシピ【ヨミジループ】
- 6.次回へ続く!
1.コンセプト①:《神聖魔皇后セレーネ》がインチキすぎる…!
《神聖魔皇后セレーネ》
L3 光属性【魔法使い族/リンク/効果】
ATK 1850
マーカー:左下・下・右下
魔法使い族モンスターを含むモンスター2体以上
①:このカードがリンク召喚に成功した場合に発動する。お互いのフィールド・墓地の魔法カードの数だけこのカードに魔力カウンターを置く。
②:フィールドに「エンディミオン」カードが存在する限り、相手はこのカードを攻撃対象に選択できない。
③:1ターンに1度、自分・相手のメインフェイズに、自分フィールドの魔力カウンターを3つ取り除いて発動できる。自分の手札・墓地から魔法使い族モンスター1体を選び、このカードのリンク先となる自分フィールドに守備表示で特殊召喚する。
実はこのデッキ、案としてはリンクヴレインズパック3発売前、《神聖魔皇后セレーネ》の情報公開時点から温め続けていたものになります。
《アクセスコード・トーカー》のお手軽リンク召喚手段として、最近初めて《神聖魔皇后セレーネ》を認識した方もいると思うので、簡単に《神聖魔導王エンディミオン》を使用者目線からの解説を。
●これまでの比じゃない個数の魔力カウンターを置く効果
●魔力カウンターを載せる=魔法使い族を蘇生して展開に貢献する
この2点が魔力カウンターを扱うカードとして破格です。
魔力カウンターを置く効果
元々 《魔法都市エンディミオン》には、「魔力カウンターが置かれているカードが破壊された場合にそのカードに置かれていた魔力カウンターの数だけ、このカードに魔力カウンターを置く。」という効果があります。
しかし、旧来のカードにありがちな「魔法カードの発動ごとに魔力カウンターが1個(2個)乗る」というスピードのカードをセルフブレイクして魔力カウンターを移した程度では、魔力カウンターを6個も取り除いて特殊召喚する《神聖魔導王エンディミオン》を繰り返し使うには誤差、焼け石に水状態でした。
そこに現れた《神聖魔皇后セレーネ》は、緩いリンク召喚素材の指定でありながら単独で6個以上の魔力カウンターを載せることを可能にし、かつ名称ターン1制限が無いという、テキストの誤読を疑うスペックだったわけです。
魔法使い族モンスターを蘇生する効果
こちらの効果も非常に重要かつ強力。
《魔法都市エンディミオン》と《神聖魔導王エンディミオン》を主軸にした場合、《サーヴァント・オブ・エンディミオン》《創聖魔導王エンディミオン》を軸にする、いわゆるストラクR組による魔力カウンター運用よりも魔法カードの割合を高める必要がありました。
魔法カードの割合が高まるということは、相対的にデッキ内のモンスター総数が減るという事。かといって《貪欲な壺》などで使いまわすには、そもそものモンスター数が足りないデッキなので《貪欲な壺》自体が事故要因です。
デッキ全体がそんな状況にあるため、自身のリンク召喚素材に使用したモンスターを簡単に再利用できる《神聖魔皇后セレーネ》の蘇生効果は非常に優秀ということです。
2.コンセプト②:《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》との出会い
《神聖魔皇后セレーネ》の登場がいかに革命だったかはわかっていただけたでしょうか。わかって頂けたと思います。
しかし、どれだけ魔力カウンターを《神聖魔皇后セレーネ》に溜めようと、セルフブレイクして《魔法都市エンディミオン》に移し替えられなければ意味がありません。
デッキ草案当初は「メタルフォーゼ」Pカードを使用する予定でした。
①「メタルフォーゼ」Pカード自体の発動による魔力カウンター供給
②それ自体が何度も使える魔法カードである《錬装融合》発動による魔力カウンター供給
セルフブレイクが可能であるだけでなく、これらの点はデッキコンセプトとも噛み合いがあると考えての選択でした。
しかし、最大の問題点として「メタルフォーゼ」Pカードのペンデュラム効果(セルフブレイク)はターン1である点が立ちはだかります(当たり前)。
一旦はこれによって半ばコンボのデッキ化を諦めていたタイミングもありました。
そんな中で発見されたのが《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》でした。
L2 炎属性【サイキック族/リンク/効果】
ATK 1800
マーカー:左下・右下
Pモンスター2体
このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。デッキからPモンスター1体を選び、自分のEXデッキに表側表示で加える。
②:1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。その後、自分のEXデッキから表側表示のPモンスター1体を手札に加える。
③:自分のPゾーンのカードがフィールドから離れた場合に発動する。自分はデッキから1枚ドローする。
これだけ汎用性が高く、効果が強力で、かつ制限に指定されるようなカードに名称ターン1が付いてない効果が無いだろうという先入観の上で把握していたため、すっかり見落としていました。
よく考えれば、トーナメントシーンで散見される【魔術師】では、名称と共に効果をコピーする《覇王眷竜スターヴ・ヴェノム》が墓地の《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》の効果をコピーし連打することでアドバンテージを稼ぐ展開パターンもあるため、名称ターン1が付いているはずが無かったのです。
奇しくもストラクチャ―デッキRで強化されたエンディミオン関連のモンスターたちはペンデュラムモンスター。
特に《サーヴァント・オブ・エンディミオン》は、自身の効果でペンデュラムモンスターを2体展開できるため、《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》のリンク召喚が自然と行えます。
この時点で、繰り返し《神聖魔皇后セレーネ》を破壊する役割は《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》以外にあり得ない!となり、デッキの草案が固まりました。
3.コンセプト③:勝ち方が決まらない……!
魔力カウンターの供給手段、セルフブレイク要素まで固まったものの、無限ループの末の勝ち方が決まっていませんでした。
唯一決まっていたのは《マジックテンペスター》は終着点にしない、ということ。
なぜなら《マジックテンペスター》は無限ループなんてしなくても簡単に引導火力を出せてしまうから。
結果的に《マジックテンペスター》を使うことはあっても、コンセプトとして《マジックテンペスター》を使うと定めて不必要な無限ループに相手を付き合わせるのは迷惑以外でも何物でもないので、流石に自粛しました。
そこで仕方なく、遊戯王公式データベースで《神聖魔皇后セレーネ》で蘇生できる魔法使い族モンスターを全て検索し、選別作業を開始。
途中《ダイガスタ・エメラル》を作るレベル4モンスターを応用して《No.104 仮面魔踏士シャイニング》をループさせることによるデッキデスを検討するも、あまりにも回りくどすぎて断念。
《No.104 仮面魔踏士シャイニング》
R4 光属性【魔法使い族/エクシーズ/効果】
ATK 2700 / DEF 1200
レベル4モンスター×3
バトルフェイズ中に相手の効果モンスターの効果が発動した時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。その発動を無効にし、相手ライフに800ポイントダメージを与える。
また、1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に発動できる。相手のデッキの一番上のカードを墓地へ送る。
やはり《マジックテンペスター》、または《ダイガスタ・エメラル》をループさせての無限ドローによるエクゾディアしかないのか…?と諦めかけた時、そのカードに出会いました。
《闇帝ディルグ》
星6 闇属性【魔法使い族/効果】
ATK 2400 / DEF 1000
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、相手の墓地に存在するカードを2枚までゲームから除外する事ができる。さらに、除外した数だけ相手のデッキの上からカードを墓地へ送る。
このカードは召喚・特殊召喚したターンには攻撃する事ができない。
登場したSTARSTRIKE BLAST(2010年発売)当時ですらあまりのスペック故にハズレア扱いを喰らい(※1)、「時~できる」効果のためタイミングは逃し放題、遊戯王wikiにすら「デッキデス狙うなら《ニードル・ワーム》で良くない?(意訳)」と書かれる《闇帝ディルグ》。
当時から謎だった「魔法使い族」のステータス、さらには《光帝クライス》を意識して付けられただろう不当に重いデメリット「このカードは召喚・特殊召喚したターンには攻撃する事ができない。」が役立つ時が、ついにやってきました。
(※1)同パックの同レアリティに《調律》《フォーミュラ・シンクロン》が居るので事実上それ以外のスーレアは全てハズレアと言えないことも無かった。
4.コンセプト④:デッキの流れ決定!!!!!!
ここまでの1~3項によって、ついに無限ループデッキのデッキコンセプトが決まりました。
1:《神聖魔皇后セレーネ》を《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》でセルフブレイク
↓
2:《魔法都市エンディミオン》に魔力カウンターを大量に供給し《神聖魔導王エンディミオン》を特殊召喚、《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》を使いまわすための《死者蘇生》を回収し続ける
↓
3:《神聖魔皇后セレーネ》を適宜《ダイガスタ・エメラル》で回収し続ける
↓
4:フィニッシュは《神聖魔皇后セレーネ》効果で何度も《闇帝ディルグ》を出し続けてデッキデス!
長い間お疲れさまでした!
お待たせしました、やっとデッキレシピの公開です!
5.デッキレシピ【ヨミジループ】
デッキ名は構築当時流行のデュエルマスターズのループデッキより。
相手のデッキトップを2枚ずつ削っていく様子が《闇帝ディルグ》と合致したため。
今回も60枚かよ
デッキレシピがほぼ半分でモンスター:魔法に分かれていて、意図せず綺麗な見た目になりました。
今回のデッキに関しては、これまでの「自由度を高めるための60枚」や「自分がデッキに飽きないための60枚」と違った理由での枚数設定で、シンプルに「魔法カードの水増し」です。
例えば《成金ゴブリン》。
ここまでの枚数のデッキで1枚ドローするカードを増やすならその枠を削った方が賢明ですが、「状況に依らずとりあえず発動できる(=魔力カウンターが溜められる)魔法カード」という1点のみで採用しています。
例えば《おろかな副葬》。
コンボの必須パーツである《死者蘇生》を《神聖魔導王エンディミオン》の回収範囲である自分の墓地に送るという役割があるにせよ、3枚は多いような気もします。
ところがこれも《成金ゴブリン》同様「状況に依らずとりあえず発動できる(=魔力カウンターが溜められる)魔法カード」のため、最大値採用。
後述する《宵星の騎士ギルス》関連のパーツを動かした後の《星遺物の機憶》のような不要カードを素引きしないように落としておくことも出来ます。
戦線を支えるオルフェゴールたち
コンボ必須パーツ以外の部分は「墓地に魔法カードを溜めて《神聖魔皇后セレーネ》の性能を上げる」という観点から選択しています。
その中でも《宵星の騎士ギルス》は「魔法カードを起点にしつつ、魔法カードへアクセスできるモンスター」として採用しました。
パターンA:オルフェゴール
《星遺物の機憶》(魔法カード)
↓
《宵星の騎士ギルス》
↓
《オルフェゴール・ガラテア》
↓
《オルフェゴール・プライム》(魔法カード)
パターンB:星遺物
《星遺物の機憶》(魔法カード)
↓
《宵星の騎士ギルス》⇒(《星遺物-『星鎧』》を墓地へ)
↓
《星鍵士リイヴ》
↓
《星遺物を継ぐもの》(魔法カード) ⇒(《星遺物-『星鎧』》を蘇生)
↓
《星遺物を巡る戦い》(魔法カード)
オルフェゴールパターンの際は、終着点になる《宵星の機神ディンギルス》が自身の効果でPスケールに置いたカードも守れるため相性が良く、《オルフェゴール・プライム》でのドロー加速と合わせて戦線維持に貢献してくれます。
どうしようも無くなったら《アクセスコード・トーカー》
相手の方が強い、もしくは自分の手札が弱すぎてコンボなんてしてる場合じゃない。
そんな時は《神聖魔皇后セレーネ》から《エフェクト・ヴェーラー》を始めとした適当な魔法使い族を蘇生して、攻撃力5300の《アクセスコード・トーカー》をリンク召喚してゴリ押します。
闇属性のためオルフェゴールモンスターたちの効果を使った後でも《アクセスコード・トーカー》が出てこれるので、意外と出すこと自体は簡単。難しいのはその誘惑に勝ってコンボを成功させるという意思を貫くことですね。
6.次回へ続く!
デッキ紹介パート2、今回は「デッキができるまで」の内容を紹介しました。
次回はこれまで通り、各カードの採用理由の紹介になります!
ぜひ次回もよろしくお願いします。
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