【遊戯王】《黄金の征服王》は僕には扱いきれませんでした。
最近僕のデッキ構築を悩ませている1枚、《黄金の征服王(エル・ドラド・アデランタード)》。
【通常罠】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分フィールドに「エルドリッチ」モンスターが存在する場合、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●除外されている自分の「エルドリクシル」魔法・罠カード3種類を1枚ずつ選んでデッキに戻し、フィールドのカードを全て破壊する。
●除外されている自分の「黄金郷」魔法・罠カード3種類を1枚ずつ選んでデッキに戻し、相手のLPを半分にする。その後、相手のLPの数値分だけ自分のLPを回復する。
思わず声に出して読みたくなるカード名、必殺技のワンシーンのようなカードイラスト、使ってみたくなる要素ばかりで、発売少し後から早速デッキ構築に着手しました。
が、未だに完成していません。
ひと月以上粘ってダメだったので、ここでこのカードは一旦諦めます。そろそろ違うカード考えたい。
そこで「このカードの何が難しかったか」をまとめておきます。
もし同じようにこのカードに苦しんでいる方、興味を持ってこれから手を出す方の助けになればと思います。
1.めんどくさい発動条件!
《黄金の征服王》は、除外ゾーンから「エルドリクシル」カードをデッキに戻した場合と、「黄金郷」カードをデッキに戻した場合で2つの効果を使い分けます。
この時参照するのは、枚数ではなく種類数。
現状存在している「エルドリクシル」カードは《黒き覚醒のエルドリクシル》《白き宿命のエルドリクシル》《紅き血染めのエルドリクシル》で3種類ちょうど。
「黄金郷」カードは《黄金郷のコンキスタドール》《黄金郷のワッケーロ》《黄金郷のガーディアン》《永久に輝けし黄金郷》の4種類。
どちらの効果を使うにせよ、ほぼすべてのカードを投入することが必要となり、デッキ枚数が嵩みます。
各1枚ずつ採用に抑えたいところですが、ここで《黄金の征服王》が”除外から”デッキに戻すところが響いてきます。
《妖精伝姫-シラユキ》などを使用しない限り、基本的に「エルドリクシル」カード、「黄金郷」カードは共通の墓地効果で除外することになるのですが、これが曲者。
★「エルドリクシル」カードの共通効果
墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから「黄金郷」魔法・罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。
★「黄金郷」カードの共通効果
自分・相手のエンドフェイズに墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから「エルドリクシル」魔法・罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。
※《永久に輝けし黄金郷》はこの効果を持ちません。
どちらも墓地から除外することで自分が属さないシリーズのカードをデッキからセットします。
そう、”デッキから”セットするため、採用枚数を絞り過ぎると手札に引いてしまった場合に「引かなかった方」の除外が機能不全に陥ってしまいます。これを回避するために、必然的に関連カードの採用枚数は減らしきれません。
これによってデッキ内容が圧迫されるのが、1つ目の壁。
2.勝ちに繋がらない効果!
前項では発動条件のみを見ていきましたが、今度は肝心の効果について見ていきましょう。
★「エルドリクシル」カードを戻した場合
除外されている自分の「エルドリクシル」魔法・罠カード3種類を1枚ずつ選んでデッキに戻し、フィールドのカードを全て破壊する。
発動条件の重さに合った豪快な効果ですね。豪快すぎて自分フィールドのカードも吹き飛びます。
おそらくは《黄金卿エルドリッチ》を自身効果で特殊召喚した際に付いてくる効果破壊耐性を活かせという事なのでしょうが……《サンダー・ボルト》《ブラック・ホール》《ハーピィの羽根箒》が使える今、わざわざ面倒な発動条件を満たしてまで行うべき行為かは微妙なところです。
さらに自身の魔法・罠カードも破壊するということは、後々《黄金卿エルドリッチ》の効果発動コストも不足する恐れが生まれます。
★「黄金郷」カードを戻した場合
除外されている自分の「黄金郷」魔法・罠カード3種類を1枚ずつ選んでデッキに戻し、相手のLPを半分にする。その後、相手のLPの数値分だけ自分のLPを回復する。
相手のLPを半分にし、その分自分が回復します。相手のLPが多ければ多いほど与える影響は大きいのですが、これも果たしてあの面倒な発動条件を満たしてまで使いたい効果かと言われると……
こちらの効果に関しては、1つだけ明確な勝ち筋があります。
それがこのカード。《No.43 魂魄傀儡鬼ソウル・マリオネッター》。
R2 闇属性【悪魔族/エクシーズ/効果】
ATK 0 / DEF 0
闇属性レベル2モンスター×3
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。自分の墓地の「No.」と名のついたモンスター1体を選択し、装備カード扱いとしてこのカードに装備する。このカードが「No.」と名のついたカードを装備している限り、このカードは戦闘及びカードの効果では破壊されない。
また、1ターンに1度、自分のライフポイントが回復した時に発動できる。このカードの攻撃力をその数値分だけアップし、相手ライフにその数値分だけダメージを与える。
《黄金の征服王》は相手のLPを半分にし、その数値分回復します。そしてこのカードはその数値分のダメージを相手LPに与えます。つまり相手のLPがいくらあろうと確実に0にすることができます。
決まれば即死のため、非常に華のあるコンボに思えますが、厄介なのは闇属性レベル2モンスター×3という《No.43 魂魄傀儡鬼ソウル・マリオネッター》のX素材条件。
ただでさえ《黄金の征服王》の面倒な発動条件をクリアしなければいけないのに、それに加えて面倒なX素材条件のカードを揃える難易度は非常に高いです。
というか発動条件であもある「黄金郷」罠カードの効果が便利すぎて…
●《黄金郷のコンキスタドール》:対象を取らない破壊
●《黄金郷のワッケーロ》:対象を取らない墓地除外
●《黄金郷のガーディアン》:対象を取らない永続攻撃力0
ちゃんと揃えようとしているとそれだけで十分に戦えてしまうほどに強いんですよね。悲しい。
3.採用候補として名前を聞くのは”あの”カード
一応、「エルドリクシル」カード、「黄金郷」カードを一気に除外しすることができるカード自体は存在しています(遊戯王wikiにも紹介されています)。
三幻魔ストラクにも収録された《マジック・クロニクル》です。
【永続魔法】
①:手札を全て墓地へ送ってこのカードを発動できる。デッキから魔法・罠カード5枚を除外する。
②:相手が魔法カードを発動する度に、このカードにクロニクルカウンターを1つ置く。
③:このカードのクロニクルカウンターを2つ取り除いて発動できる。相手はこのカードの効果で除外したカードの中から1枚を選ぶ。自分は相手が選んだカードを手札に加える。
④:魔法&罠ゾーンの表側表示のこのカードがフィールドから離れた時、自分はこのカードの効果で除外されているカードの数×500ダメージを受ける。
手札を全て墓地へ送るデメリットも、墓地から起動する効果を持つ「エルドリクシル」「黄金郷」《黄金卿エルドリッチ》には影響もさほど大きくありませんし、《黄金の征服王》自体はこのカードを発動する前にセットしておけば問題ありません。
が、先程書いたように《黄金の征服王》の効果自体は勝ちに繋がりません。
「エルドリクシル」カードを戻してフィールドのカードを全て破壊してしまえば、自分から手札全てを墓地に送った上で自分フィールドのカードも全て破壊した焼け野原の状態になります。相手には手札が残っているのに……
「黄金郷」カードを戻してLPを回復する効果を勝ちにつなげるには《No.43 魂魄傀儡鬼ソウル・マリオネッター》を出して戦う必要があります。手札が無い状態からX召喚するのは至難の業ですけど……
さらに最悪の場合、なんとかたどり着いた《黄金の征服王》が相手に無効にされる可能性すらあります。そうなったらもうそっと投了の意を示すしかなくなりそうです。
4.終わりに
今回は僕が諦めたカード《黄金の征服王》の紹介でした。
《黄金の征服王》自体はちょっと難しいカードですが、その他《黄金卿エルドリッチ》関連のカードはコントロール力が高く、かなり楽しいカードです。
カードが中々買い揃えづらい状態ではありますが、皆さんも是非使ってみてください。
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