【遊戯王】テキストからじゃ読み取れない!?《ユニオン・キャリアー》を使うときの注意点!
今回は《ユニオン・キャリアー》を使う際の注意点についての紹介です。
L2 光属性【機械族/リンク/効果】
ATK 1000
マーカー:右・下
種族または属性が同じモンスター2体
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。このカードはリンク召喚されたターンにはリンク素材にできない。
①:自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
元々の種族または元々の属性が対象のモンスターと同じモンスター1体を手札・デッキから選び、攻撃力1000アップの装備カード扱いとして対象のモンスターに装備する。
この効果でデッキから装備した場合、ターン終了時まで自分はその装備したモンスターカード及びその同名モンスターを特殊召喚できない。
「自身の効果で装備してないと効果を発揮できないユニオンモンスター」「《ユニオン・キャリアー》の効果で装備しても効果が発揮できるユニオンモンスター」はどう判断するの!?
Twitter上でも度々見かけるこの話題に切り込んでいきたいと思います!
1.テキストを比較してみよう!
ユニオンモンスターについて知るには順番に…ということで、ユニオン初登場となった第3期レギュラーパック「ユニオンの降臨」収録カードからテキストを見ていきます。
《デス・デンドル》
星4 地属性【植物族/ユニオン/効果】
ATK 300 / DEF 2000
1ターンに1度だけ自分のメインフェイズに装備カード扱いとして
自分の「ブラッド・オーキス」に装備、
または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
この効果で装備カード扱いになっている時のみ、
装備モンスターが戦闘によってモンスターを破壊する度に
「魔草トークン」(植物族・地・星1・攻/守800)を1体特殊召喚する。
(1体のモンスターが装備できるユニオンは1枚まで。
装備モンスターが戦闘によって破壊される場合は、
代わりにこのカードを破壊する。)
赤太字で強調した通り、初出パック収録の《デス・デンドル》は「自身の効果で装備カード扱いになっている時のみ」装備モンスターに効果を付与できるタイプのユニオンモンスターでした。
続いては4期のユニオンモンスター、《守護霊アイリン》。
(収録パック:CYBERNETIC REVOLUTION)
星1 光属性【天使族/ユニオン/効果】
ATK 0 / DEF 0
1ターンに1度だけ自分のメインフェイズに装備カード扱いとして
自分の「不屈闘士レイレイ」に装備、または装備を解除して
表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
この効果で装備カード扱いになっている時のみ、
装備モンスターの表示形式を1ターンに1度だけ変更する事ができる。
(1体のモンスターが装備できるユニオンは1枚まで。
装備モンスターが戦闘によって破壊される場合は、
代わりにこのカードを破壊する。)
どうやらまだこの時点でのテキストには「この効果で装備カード扱いに~」という一文が付いている様子。
第5期《六武衆の御霊代》、
第6期《オイルメン》、
第7期《バスター・ショットマン》、
第8期《メタル化寄生生物-ソルタイト》…
ここまでのユニオンモンスターたちにはいずれも「この効果で装備カード扱いに~」という一文が付いていました。
明確に切り替え点となったのは、第9期に発売された、皆さんご存じ「ストラクチャーデッキ-海馬瀬人-」収録の《A-アサルト・コア》から。
星4 光属性【機械族/ユニオン/効果】
ATK 1900 / DEF 200
①:1ターンに1度、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分フィールドの機械族・光属性モンスター1体を対象とし、このカードを装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。装備モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する。
●装備されているこのカードを特殊召喚する。
②:装備モンスターは他の相手モンスターの効果を受けない。
③:このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。このカード以外の自分の墓地のユニオンモンスター1体を選んで手札に加える。
公式データベースのQ&A上でも、《サクリファイス》に装備された場合の《A-アサルト・コア》についての記載があります。
Question
「サクリファイス」の『①:1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。その相手モンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する(1体のみ装備可能)』モンスター効果によって、相手の「A-アサルト・コア」を装備魔法カード扱いとして装備しています。
この場合、その装備している「A-アサルト・コア」のそれぞれの効果は適用されますか?
Answer
質問の状況のように、「サクリファイス」のモンスター効果によって装備魔法カード扱いとなっている場合でも、「A-アサルト・コア」の『装備モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する』効果や、『●装備されているこのカードを特殊召喚する』効果、『装備モンスターは他の相手モンスターの効果を受けない』効果は、いずれも通常通り適用する事ができます。
カードパワーのインフレ開始タイミングとして槍玉に挙げられる第9期において、《ABC-ドラゴン・バスター》本体だけでなく、ユニオンとしてのルール面も強化されていたようです。
というわけで今回の記事のオチとしては「自身以外の効果で装備して付随する効果を使えるのは第9期から!」と覚えましょう!
…と、まとまれば良かったのですが。
2.テキストをちゃんと読もう!
1.で調べた内容について
(あれ?意外とわかりやすい……?困る要素って意外と無いんじゃ…?)
と、油断したのも束の間。
意外なところに刺客が潜んでいました。
《ZW-風神雲龍剣》
星5 風属性【ドラゴン族/効果】
ATK 1300 / DEF 1800
自分のメインフェイズ時、手札または自分フィールド上のこのモンスターを、攻撃力1300ポイントアップの装備カード扱いとして自分フィールド上の「希望皇ホープ」と名のついたモンスターに装備できる。
また、このカードが装備カード扱いとして装備されている場合、相手は装備モンスターをカードの効果の対象にできない。
装備モンスターが戦闘によって破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する。「ZW-風神雲龍剣」は自分フィールド上に1枚しか表側表示で存在できない。
遊戯王ZEXALの迷走の象徴ともいえる「ZW(ゼアルウェポン)」。
分類上はユニオンモンスターではないのですが、効果としては類似しています。
このカードのQ&Aについて一部抜粋すると…
■『攻撃力1300ポイントアップ』の効果は、「ZW-風神雲龍剣」が自身の効果によって装備魔法カード扱いになっている際に適用される効果です。(チェーンブロックは作られません。)
■『このカードが装備カード扱いとして装備されている場合、相手は装備モンスターをカードの効果の対象にできない』効果は、「ZW-風神雲龍剣」自身が装備魔法カード扱いになっている際に適用される効果です。(チェーンブロックは作られません。)
■『装備モンスターがカードの効果によって破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する』効果は、「ZW-風神雲龍剣」自身が装備魔法カード扱いになっている際に適用される効果です。(チェーンブロックは作られません。)
・攻撃力1300ポイントアップ ⇒ 自身効果で装備されている時のみ
・装備モンスターを効果対象にできない ⇒ 装備魔法カード扱いになっている時
・装備モンスターが破壊される時の身代わり ⇒ 装備魔法カード扱いになっている時
Q&Aの文章通りであれば、このようになるはずです。
しかしそうなると、後半2つの効果は《A-アサルト・コア》同様、他のカードによって装備されていても成立するように読めますね。
この回答は、《DZW-魔装鵺妖衣》のQ&Aに記載されていました。
星1 闇属性【悪魔族/効果】
ATK 0 / DEF 0
自分のメインフェイズ時、手札または自分フィールド上のこのモンスターを、装備カード扱いとして自分フィールド上の「CNo.39」と名のついたモンスターに装備できる。
また、このカードが装備カード扱いとして装備されている場合、装備モンスターは戦闘では破壊されない。
装備モンスターの攻撃によって相手モンスターが破壊されなかったダメージステップ終了時、その相手モンスターの攻撃力を0にしてもう1度だけ同じモンスターに続けて攻撃できる。
基本的な効果処理を、《ZW-風神雲龍剣》同様に一部抜粋すると…
■『このカードが装備カード扱いとして装備されている場合、装備モンスターは戦闘では破壊されない』効果は、「DZW-魔装鵺妖衣」自身が装備魔法カード扱いになっている際に適用される効果です。(チェーンブロックは作られません。)
■『装備モンスターの攻撃によって相手モンスターが破壊されなかったダメージステップ終了時、その相手モンスターの攻撃力を0にしてもう1度だけ同じモンスターに続けて攻撃できる』効果は、「DZW-魔装鵺妖衣」自身が装備魔法カード扱いになっている際に発動する事ができる効果です。(チェーンブロックの作られる効果です。対象を取る効果ではありません。)
■『その相手モンスターの攻撃力を0にしてもう1度だけ同じモンスターに続けて攻撃できる』効果によって攻撃力が0になった相手モンスターは、モンスターゾーンに表側表示で存在する限り、攻撃力は0のままとなります。
《ZW-風神雲龍剣》と違い、「〇〇する装備カード扱いとして」装備する効果ではなく、装備カード化した後の効果のみ。
これが他のカードの効果によって装備されている場合でも適用できるかが問題ですが…
Question
「DZW-魔装鵺妖衣」が「サクリファイス」の効果によって装備カード扱いとして装備されている場合、「DZW-魔装鵺妖衣」の『このカードが装備カード扱いとして装備されている場合、装備モンスターは戦闘では破壊されない』効果や『装備モンスターの攻撃によって相手モンスターが破壊されなかったダメージステップ終了時、その相手モンスターの攻撃力を0にしてもう1度だけ同じモンスターに続けて攻撃できる』効果は適用されますか?
Answer
「サクリファイス」の効果によって装備魔法カード扱いとなっている場合でも、「DZW-魔装鵺妖衣」のそれぞれの効果は適用されます。
他のカードによって装備されていてもOKのようです。
同様のテキスト記載であることから、この処理は《ZW-風神雲龍剣》にも適用されると推測できます。
つまり、仮に《ユニオン・キャリアー》で《ZW-風神雲龍剣》を装備した場合、
・装備モンスターを効果対象にできない
・装備モンスターが破壊される時の身代わり
この2つだけが適用されることになるでしょう。(攻撃力1300ポイントアップはされない)
「テキスト通り」と言ってしまえばそうなのですが、ニュアンス・なんとなくの流れでテキストを覚えがちになってしまう場合もあるため注意が必要です。
《ZW-阿修羅副腕》で全体攻撃を付与しようとしていた皆さん、《ユニオン・キャリアー》の上昇値と合わせて攻撃力2000ポイントアップにはならないので要注意ですよ!
テキストはちゃんと読みましょう、というお話でした。
3.テキストから判断させろ!
ここまで読んでいただいた方は、1.の項でまとめた通り「第9期以前のユニオンモンスターは自身以外の効果で装備になっても効果が適用されない」ことはご存じかと思います。
では、次のカードを見てみましょう。
《コイツ》
星10 水属性【天使族/ユニオン/効果】
ATK 200 / DEF 100
1ターンに1度だけ自分のメインフェイズに装備カード扱いとして、フィールド上のこのカードを「アイツ」に装備、または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。装備モンスターの攻撃力は3000ポイントアップする。
守備表示モンスターを攻撃した時にその守備力を攻撃力が越えていれば、その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。(1体のモンスターが装備できるユニオンは1枚まで、装備モンスターが戦闘によって破壊される場合は、代わりにこのカードを破壊する。)
第3期レギュラーパック「黒魔導の覇者」で登場した《コイツ》。
なんとテキストには「この効果で装備カードとなっている時のみ」の一文がありません!
《ユニオン・キャリアー》自身効果の攻撃力1000ポイントアップと合わせて攻撃力4000ポイントアップの貫通持ち!!
…と、言いたいところですが。
実はこの効果も《コイツ》自身の効果で装備しないと適用されません(事務局確認済み)。
第3期当時にしては多いテキスト量のために簡略化されてしまったのか、この時点ではKONAMI側がユニオンモンスターの共通ルールとして「自身効果での装備時のみ」と考えていたのか……
真相は謎ですが、テキストから読み取れない要素もあるので《ユニオン・キャリアー》を使用する際には気を付けましょう!!!!
4.オマケ
《ゲットライド!》
【通常罠】
自分の墓地のユニオンモンスター1体を選択し、自分フィールド上の装備可能なモンスターに装備する。
もしかして:自身の効果で装備していない
5.まとめ
如何でしたか?
前評判の高さに対して、意外と色々なしがらみが多い《ユニオン・キャリアー》、裁定には都度注意しながら、ぜひ活用してみてください!
2分解説最新動画
今回は当ブログでも度々話題に出している《霞の谷の雷神鬼》のS召喚方法について解説しています!
よければ是非ご覧ください!
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!
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